インテリアにも“2025 AW” ― BoConceptから見えた新しい切り口と、その先にあるもの
先週末、渋谷 SAI(MIYASHITA PARK SOUTH 3F) で
デンマークの家具ブランド BoConcept(ボーコンセプト) の新作展示が行われました。
タイトルに 「2025 AW(Autumn/Winter)」の記載
家具の新作発表で“AW”という言葉をこれほど正面から掲げているのを初めてみたので、めっちゃびっくりしました!
※AW=Autumn/Winter(秋冬)
開催情報
- 会場:SAI(渋谷 MIYASHITA PARK SOUTH 3F)
- 期間:8/22(金)13:00–20:00、8/24(日)11:00–19:00
会場では、俳優城田優さんらとのコラボ展示が話題に。
ファッションスタイリストの百々千春さんがインスタライブで紹介されているのも目にしました。
従来のインテリア展示に比べ、文脈のつけ方や見せ方のスピード感が際立っていました。
“AW”をインテリアに持ち込むインパクト
「AW」「SS」という季節の区切りはファッションでは当たり前。
一方、家具業界では長らく“耐久財”“普遍性”が語られてきたため、シーズン性を正面に置く表現はまだ少数派です。
だからこそ、BoConceptが「2025 AW」と銘打って新作を見せたことには、マーケティング上の大きな意味があると感じました。
要するに、家具を“単体の製品”としてではなく、「いまの気分をまとうライフスタイルのコレクション」として提示する試み。
これは、消費者にとっての分かりやすさ・話題性・購買タイミングの創出という面で、インテリア市場の裾野を広げる可能性を秘めています。
インテリアファブリックスでは少し見かけるので、ファブリック業界での表現といえるかもしれませんね。
私が感じたこと ― 驚きと、もう一つの視点
正直に言えば、インテリアでここまで“AW”を打ち出すとは思っておらず、最初は違和感を感じました。
でも、来シーズンの新作であることがわかりやすいし、ファッションのように最新のものに触れる喜びやわくわく感を同時に感じました。
ほとんどの家具ブランドはファッションほど新作を次々に発表することがないですし、季節感があるかと言われれば特にそうでもない。
でも間違いなく、この表現は馴染みがあるからわかりやすい!!
BoConceptは 「話題性をどう作るか」「どう届けるか」 を熟知しており、そのマーケティング手腕は見事だと感じました。
家具を「耐久財」ではなく「シーズンのコレクション」として見せる。
それは、業界にとって新しい扉を開くアプローチのように感じました。
これからそんなスタイルも増えていくかもしれませんね。
同時に、私は改めて「打ち出し方が静かでも、本当に素晴らしい家具をつくるブランドは他にもたくさんある」という事実にも立ち返りました。
丁寧な素材選び、座り心地や使い勝手への徹底した配慮、時間の経過とともに深まる質感―。
それらは派手なコピーやシーズン記号には現れにくいけれど、暮らしの中でこそ効いてくる価値です。
これからお届けしたいこと
BoConceptの示した“見せ方の革新”には学ぶ点が多く、インテリアの伝え方を前に進める良い刺激になりました。
そして同時に、ドリームインテリアとしては、静かに、しかし確かな美しさを湛えたブランドも丁寧にご紹介していきたいと考えています。
シーズンの高揚感と、本質的な心地よさ。その両輪で、暮らしをアップデートしていきましょう!