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家具の木目の色選び⑤ ー異素材や無彩色で緩和させる①ー

カテゴリ: 家具の選び方(木目の色) 作成日:2021年01月03日(日)

数回に分けて、

家具の木目について、お話しています。

 

木材を使った家具選びをする時の

参考になればと思います。

過去の記事はこちらです。

 

家具の木部色の選び方① → 

家具の木部色の選び方② → 

家具の木部色の選び方③ → 

家具の木部色の選び方④ → 

 

 

【床と家具の色をうまく調和させるコツ】

 

についてまとめると、

重要なのは以下の4点とお話しています。

 

①黄色系か赤色系かを判断基準にする。

②複数の木目柄をケンカさせない。

③異素材&無彩色で緩和させる。

④形状で統一感を出す。

 

 

今日は、こちらの

③異素材&無彩色で緩和させる。

について、

お付き合い下さいませ。

 

 

異素材とは、

つまり、

”木目でないもの”

を入れてバランスを取る。

ということですね。

 

木の風合いは、

温かみがあって素敵ですが、

多種類の木目を同じ空間に

登場させてしまうと、それぞれの

良さを打ち消し合ってしまうことが

あります。

 

天然素材は、とても馴染みが良いので、

加工の度合いが低いものの場合、

異なる木目を合わせても独特の個性が引き立って

素敵です。

自然の一部そのものである。

という個性が共通点として、

根底にあるからかもしれません。

 

 

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 出典:カンディハウス

 

能登の輪島塗の塗師屋の家屋をリノベーションしたフレンチレストラン。

新旧織り交ぜ、かつ色合いも様々ですが、美しいです。

 

 

 

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 出典:家具蔵

 

内装材を含め、

多様な樹種が用いられていますが、

全体感のまとまりがとても美しいですね。

 

 

どちらも見ているだけで、癒されます。

 

 

このように、

素材の違う樹種を使用したとしても、

無塗装やオイルのみで仕上げている場合は、

特に違和感を感じにくいのですが、

 

 

塗装を施している木材や、

木目調の合板、

木目調シートなどの場合、

異種の木目を多用するのは、

バランスが難しい場合があります。

 

現代は、工業製品の技術が進んでいることもあり、

マンションの床材・ドアは、

工業製品(木目調シート)

で仕上げられていることが多く見受けられます。

 

 

そのような時に、

異なる樹種を組み合わせつつ、

まとまりを出すには、

”異素材” を入れて、緩和させる。

という方法があります。

 

 

たとえば、

 

●大理石やガラス、
 セラミック素材の天板のテーブルを使う。

 

●フローリングの床にラグマットを敷く。

 

●テーブルの脚を、金属素材にする。

 

そんな工夫。

 

 

 

木目と木目の接点に異素材を置くことで、

アクセントまたは、緩衝材となって、

”木目同士の微細な違い”から

焦点を外すことが出来るのですね。

 

 

 

いくつかの例を。

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 出典:CASSINA IXC.

 

ガラス天板のダイニングテーブルが

お部屋を軽やかにしています。

クリアなイメージになって、フローリングや、キッチン、

加えてダイニングテーブル脚部の木目の個性を

すっきりまとめてくれています。

この天板が木目であれば、

床と天板の木目の微妙な違いも出て、視点が拡散してしまい、

全体にもったりとするでしょう。

 

チェアの素材は、レザーで統一しているので、

これだけのアイテムが盛り込まれていても、

とてもすっきりしています。

 

 

 

またこちらも、多種の素材を盛り込んでいますが、

まとまりを感じます。

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 出典:CASSINA IXC.

 

 

床は、コンクリートでしょうか。

木目は、

壁面にかなり個性的なパネル。

テーブル天板。

として用いられています。

ガラスや石天板も合わせているので、

とても要素が多いですが、

よく見ると、

壁面パネルと、皮革(ハラコ)座面のチェア

とブラウンのクッションが呼応し、

ラグマットと、木目天板のカラーが同系色。

クッションとフロアランプのゴールドが、

アクセントとして加えられており、

コーディネートのお手本のように、

いろいろな技が使われています。

 

 

 

 

続いてこちら。

クラシカル要素とモダン要素が、

一つの空間に表現されています。

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 出典:ADコア

 

木部は同じ黄色系の仲間なので、

ケンカしにくい色合い同士ですが、

テーブルの脚をスチールで統一して、床から浮き上がらせ、

床との縁を切って、ベージュ系のラグマットを挟むことで、

ソファ一式にまとまりを出し、

空間にメリハリをつけています。

窓廻りや背面の棚も含めて、

曲線要素と直線要素のバランスが絶妙ですね。

 

ラグは、

フローリングの床の硬質な感じと、

ソファのソフトな印象の丁度中間を表現するような、

素材感で、質感にもグラデーションを感じます。

 

 

 

 次にこちら。

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 出典:ADコア

 

明るいフローリング。

このナチュラルな素材に、

ツヤがあって赤味の強い木部色の

ダイニングセットを合わせています。

とても難しい組み合わせですが・・・。

 

ライトグレーのラグマットが緩衝材となって、

全体が違和感なくまとまっています。

チェア座面のレザーの黒。

サッシの黒。が強いアクセントとなっていて、

木部に焦点が合わないのも、

全体をすっきりさせる要因でしょう。

壁面のアートやテーブル上のお花の色も、

とても効いています。

 

 

最後にこちら。

misawagaien01

 出典:ADコア


こちらは、

見ての通り、ペルシャ絨毯

が、かなり仕事をしています。

床とソファと書棚は、明るい黄色系木目。

(家具は、照明の具合で赤く見えているのかな。)

テーブルは、ダークブラウンまたは、

ブラックでしょうか。

 

このコントラストを、赤い絨毯が、

レッド寄りの世界に引き寄せてまとめています。

絨毯の中に様々な色が含まれているのですが、

その精緻な”柄感”と、

圧倒されるような書棚の様々な背表紙の

バランスも絶妙です。

照明の効果も手伝って、重厚なイメージを

作り出していますね。

 

 

こうやってみてみると、

木素材の中に、異素材を入れることで、

”木目同士のバランス”が取れたり、

”木本来の素材感”を、

より際立たせることができることが

分かりますね。




室内には、 

木素材以外の要素も沢山ありますので、

アイテムが増えるに連れ、木目の色に留まらず、

だんだんと合わせ方が複雑になってきているのが、

わかるかと思います。

 

 

木目の家具選びの際は、

同じ色のみで合わせることにこだわらず、

セオリーを踏まえつつ、

異なる色合わせや、異素材を合わせる事にも

チャレンジしてみると、

とても幅が広がって楽しいと思います!

 

 

今日は、

【床と家具の色をうまく調和させるコツ】

 

③異素材&無彩色で緩和させる。

 について、お話しする予定でしたが、

長くなりますので、

無彩色の件は、

また次回にしたいと思います。

 

 

まだまだ続きます。