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良いデザイン”とは、語りかけてくるものだ。アイカ工業デザインセミナーオミタハラ氏の視座

カテゴリ: 展示会レポート 作成日:2025年06月13日(金)


こんにちは。

ご訪問下さいましてありがとうございます。

こちらはマンションインテリアに20年以上携わる

DREAM INTERIOR ドリームインテリア代表加藤英里のブログです。

日本国内にて、以下のようなニーズを持つお客様を対象にインテリアコーディネートサービスを提供しています。


- 個性的なインテリアを求める方:シンプルなデザインでは物足りず、オーダーメイドの家具やアート作品を取り入れたい方。
- 高級感のある空間を希望する方:ホテルのような洗練されたインテリアを自宅に再現したい方。
- 忙しくてインテリアを考える時間がない方:プロに任せて、効率的に理想の空間を作りたい方。
- 海外在住で日本の住まいを整えたい方:日本に帰国する際の拠点として、マンションのインテリアを整えたい方。

 

傾聴力×見えるプレゼン×実現力で、

”自分史上最高のインテリア”を最短距離で実現させるお手伝いをしています。

 

 

イタリア在住デザイナー・オミタハラ氏の美意識に触れて

 

時を超えて語りかけるデザイン
― イタリア在住デザイナー・オミタハラ氏の美意識に触れて

 

各インテリア関連企業が開催されているミラノサローネ報告会に参加させて頂いていますが、

その中でアイカ工業さんが開催された、イタリア在住デザイナー、クリエイティブディレクターのオミ・タハラ氏のセミナーを拝聴してまいりました。

 

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アイカ工業さんの製品は、普段なかなか意識していないかもしれませんが、いろいろなところで使用されています。

身近なところでは、自宅キッチンの扉から、ホテルや店舗などの壁や床、家具・水回り製品など気が付かずにお世話になっている建材メーカーさん。

昨年からめるる生見 愛瑠 (ぬくみ める)さん起用したテレビCMが放映されているのでご覧になることもあるかと思います。

アイカ工業企業CM 『知らなかったやるじゃナイカ』篇 15秒

 

家具やプロダクトの枠にとどまらず、建材、空間、そしてブランドそのものにまで美意識を浸透させていく彼の言葉には、デザインの本質に通じる深みがありました。

事業開始当初に携わっていた器のデザインを基礎とされていて、オミ氏は一本の線を“狭く、深く”掘り下げていく造形スタイルを大切にしています。
「伝統をモダンに翻訳する」
その理念のもと、上から見ると正円を描く器のように、静かで、研ぎ澄まされたフォルム。
それは、日本の“時間が止まった美”と、西洋の“流れる時間”という、相反する価値観の統合という考え方がとても面白いなと感じました。

 

家具とファッションに通じる“わかる人だけがわかる革新”

 

イタリアンハイブランドでプロダクトデザインをされていらっしゃるオミ氏が、

「どこが違うのかわからないよね・・・ww」というほど、ハイブランド各社のデザインが似通っていることがあります。

 

「ラグジュアリーな家具の変化は、まるでイタリアのメンズ服のよう。ディテールで勝負する。違いがわかるのは“好きな人だけ”。そこに意味がある」

まさに、それな!という感じなのですが、ディテールへのこだわりが常軌を逸しているかもしれません。

・流行を追うのではなく
・古いものがあり続ける
・変化が微細で変わり映えしない

そんな感じ。

 

ステッチやボタンの配置フォルムの切り返し――家具におけるそれは、背もたれの高さや肘の細さ、生地の質感や質量バランスに置き換わります。
その理由も、表面的な流行ではなく、“座ったときの佇まい”にこだわった造形と素材選びにあるのです。

微細なディテールの違いにこそ、成熟したエレガンスが宿る。

そんな世界。

 

ミラネーゼ憧れのブランド〈Depadova(デパドヴァ)〉で手がけたソファ【BLENDY】は、そんな彼の美意識を象徴する作品のひとつ。

細く仕立てた肘、そして豊かな張地、案外高めのプロポーション。
見た目の印象だけでなく、座ったときの佇まいにこそ重心を置いたそのデザインは、2018年の発表以来、ロングセラーとして世界中の人々の暮らしに溶け込んでいます。

余白のあるデザインだから張地は使う人が好みでアレンジできて、ベルベットのようなリッチな生地で仕立てても収まりがよくいやらしくならないのは、シンプルで控えめなデザインだから。

 

BLENDY

 

 

BLENDY 01 4

 

 

 

カスタマイズしてより良いものに昇華する余白の存在は確かにメンズのファッションに通じるところですね!

 

ブランディングの観点からみると、

デザイン性で世界最高峰といわれるキッチンメーカーのBoffi ボッフィ社が

女性的なデザインを得意としていたDepadova社との統合で初めて家具を手がける際に誕生させたのが、このBLENDY

・マスキュリンなボッフイ社と
・フェミニンなデパドヴァ社の

いままでと、これからのブランドをつなぐデザインという意味合いも込めてBLENDYと名付けたとのこと。

 

聞いてみないとわからない、あらゆる角度から考え抜かれた深淵さですね!

 Boffi Depadova のwebサイト

 

こちらのブランドのアイテムは、ドリームインテリアでももちろんご購入頂けます!

青山にショールームがありますので、ご案内させていただくことが可能です。

innteriors のwebサイト

 

建材にも宿る、美と実用のバランス


彼は家具に限らず、建材開発にも関わっています。


印象的だったのが、アイカ工業と共同で立ち上げた不燃パネル「セラールセレント」のプロジェクト。

展示されている今期の新作の中でも群を抜いて質感がよく、その技術力に感動しました。

セラールセレントのwebサイト


「科学とデザイン」の融合というブランドコンセプトを“エモーショナルなカタログ”を制作することで、感情に届くかたちで表現しています。

 

 

「よく出来たフェイクには、リアルにはない価値がある」

この言葉どおり、見た目の良さだけではなく、

・軽くて3m弱でも一人で運べる

・現場で自在にカットできる

という実用性に優れた素材。

 

30年以上のロングセラーを記録し、アイカの代名詞とも言える定番商品セラール。

セラール セレントは、そのセラールのデザイン性を進化させた、アイカの新しい定番と言えるコレクションです。

デザイン性 / 物性 / 施工性を高いレベルで備えたバランスの良さが特長で、デザインとテクノロジーとが高次元で融合しています。

アイカ工業サイトより引用

 

ちなみにマットタイプのシーリング材が、
グッドデザイン・ベスト100を受賞
建築家やインテリアデザイナーにとって待ち焦がれていた商品と高く評価されました。

とのこと。

 

専門外の方からしたらなんのこと?という感じですが。。。

シーリング材(パネルとパネルの間を埋めるジョイント材)のかっこいいやつが発売された!

ということです。

細かすぎてわからないやつかもしれませんが、これにより仕上がりの美しさがランクアップします。

この件は結構感動的で、実際に見た時に

おぉおおー!と歓声を上げてしまいました。

 

 

 プロジェッティスタとしての視座

 

「語りかけるデザイン」との出会い
オミ氏がイタリアのラグジュアリーブランド〈Paola Lenti(パオラレンティ)〉で仕事をしていたときのこと。
ある時、上司が彼の提案にこう言ったそうです。

「このデザインはまだ良くない。なぜなら、語りかけてこない」

か、かっこ良すぎませんか???

語りかけという意味のラコンターレというイタリア語があるそうで、

ただ見た目が美しいだけでは不十分。人の心に語りかけてくるものこそが、良いデザインであるという価値観。
その一言葉も、今の彼の哲学の基盤となっています。


また彼は自らを「プロジェッティスタ」と捉えています。
著名なデザイナーであるジオ・ポンティやアッキレ・カステリオーニらがそうであったように、“デザインという言葉ができる前から存在した、プロジェクトで問題を解決する人”というあり方です。

デザイン景観の積み重ねを観察し、変わらない価値を見極める。
そこに「視座を持つ」という分析力と、的を絞ったアプローチによって、デザインを事業構築の中核へと昇華させていく—それが、現在オミ・タハラ氏が担っている役割とのこと。

また、彼はこうも語っていました。

「最高のデザインをつくることは、つまり、みんなのためになること」


オミ氏のもうひとつの強みは、日本とイタリア、双方の仕事文化を横断しながらプロジェクトを進めること。

日本:計画性と丁寧さを重んじる

イタリア:考えながら進み、スピードと柔軟性を重視する

この異なる強みの融合こそが、現代のデザインに求められる最もリアルなアプローチ。


計画から始まる日本と、会話と試行錯誤から始まるイタリア。それぞれの良さを知るからこそ、より本質的なソリューションを導き出すことができる。

私もついつい日本的アプローチに偏ってしまいがちなので、考えながら進むことを意識していこうと思いました。

 

とここまで約2時間のセミナー

大変長く濃いセミナでしたー!!でもとてもお話が面白くて引き込まれました。

専門性を極めている方のお話は本当に面白い~~!

 

こだわりすぎて、デザインしたフェイスガードが出来た時にはコロナ禍が収まっていて使い道がなくなっていたというエピソードも最高でした!

こだわりの狂気!デザイナーはそう来なくちゃという感じです。

 

  

まとめ

 

そのデザインは、語りかける力を持っているか?
「語りかけてこないデザイン」は、どれだけ技術的に優れていても、人の心には残らない。
オミ・タハラ氏の哲学に触れて、改めてそう感じました。

ラグジュアリーとは、派手さではなく、“静かに確信を持って佇む美”。
それは家具でも、建材でも、プロダクトでも、そして空間全体にも通じる普遍の価値です。

 

忙しい日々の中でこそ、ふと足を止めたくなる“語りかけてくるデザイン”を、あなたの暮らしの中に選び取ってみませんか?

ポリシーをもって家具を選択することは、自分自身の未来への投資です。
あなたの感性で“暮らしの質”をアップデートする時間を、ぜひご一緒できれば嬉しく思います。

 

 現在無料相談を承っていますので、お気軽にお問合せ下さい。

 

ラグジュアリーな空間を求められる方向けの新しいプランについては、

こちらをご覧ください。

エグゼクティブプランについて

 

   

先月ミラノで開催された家具の展示会

ミラノサローネ

ミラノデザインウイーク

についてInstagramに投稿をしています。

今回ご紹介したDepadovaやBoffi もミラノショールームの紹介映像がございますので是非ご覧ください。

 

 

やはりミラノはデザインの街! 

自由さ

カスタマイズの重要性

様々なスタイルのミックス

などなど、刺激がたくさんでした!

 

 

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インテリアコーディネータ―資格を取得後、

設計事務所やデザイン会社、にてモデルルーム設営の仕事をしていました。

2級建築士取得後、不動産デベロッパーでマンションの商品企画の仕事を経験した後、

2015年に独立し、それまでの経験を生かしながら個人邸のインテリアコーディネートを手掛けています。

お客様の唯一無二の個性をいかした、”自分史上最高のインテリア”を作ることに特化したサービスを行っています。

毎年ミラノで開催される、家具のパリコレともいえる、ミラノ・サローネにも2006年から行っていますので、

イタリア本国のショップ事情通。

 

・インテリア提案から、家具販売、施工までワンストップで承る、数少ないフリーランスコーディネーター。

・CGで室内空間を表現するのが得意で、細かい作業も大好き。

・”家事は苦手・時短が大好き系”のインテリアコーディネーター。